F-14トムキャットはなぜ伝説的なのかー第1回
・海軍御用達 グラマンの猫一族
・トムキャットの「トム」の名を与えた人物
・海空軍統一万能戦闘機プロジェクト
・F-111Bの失敗から生まれたトムキャット

(画像:US NAVY)
グラマンF-14Aトムキャットはアメリカ海軍の双発複座可変後退翼艦上戦闘機である。1973年から2006年まで最初は艦隊防空用として、最後はマルチロールファイターとして活躍した。グラマン
20世紀に活躍したあらゆる戦闘機の中で、グラマンF-14トムキャットほど高い人気を誇る機体はそうは無いだろう。美しきデザイン、好奇心を刺激する可変後退翼のメカニズム、比類なき長距離交戦能力、実戦における圧倒的な勝利、そして戦闘機映画の金字塔ともなった「トップガン」での活躍...。その魅力は数々の伝説によって一層際立つ。
F-14は今やアメリカ海軍からは全機が退役し、唯一の輸出先であったイラン空軍にも2025年現在推定41機が残る「絶滅危惧種」である。にも関わらず、その人気たるや現在も衰えを知らない。本連載ではその大人気機種F-14トムキャットの魅力について、様々な観点から探っていこう。第1回目はF-14トムキャット誕生の前日譚となる「海の豚」と罵られたF-111Bの開発について語りたい。
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